イエスさまは神さま(コロサイ人への手紙1章13節~17節)

0 はじめに

パウロが手紙を送ったコロサイ教会は,福音とは異なる教えに惑わされてしまいました。イエスさまの神としての御性質や救いを軽んじる教えです。パウロは、コロサイ人への異なる教えに反論し、正しい福音について教えてくださいます。

1 イエスさまの御支配の中にいる私たち

パウロの最初の主張「私たちは、今イエスさまの御支配の中にある」ということです。「私たちを暗闇の力から救い出して」の救い出すという言葉は原語では,ポマイ(ρυομαι)には,「暗闇の力」から人間を守ること,すなわち,人を「キリストの支配に引き寄せ」てくださったのです。
イエスさまのご支配それは、暗闇とは真反対の場所です。神さまの光を100%受けた世界です。人が神さまの光を受けると。その人の罪が露わになります。しかし,明らかになった自分の罪を認め、神さまの前に差し出していくとき、私が移された世界が愛の世界であったことが本当にわかります。イエス様は、その罪人のために十字架にかかってくださいました。その罪を一切贖って下さいました。だから、イエスさまの御支配の中にいるその人は、すでに、イエスさまの御血においてすべての罪が浄めら浄められています。イエスさまの御支配の中に移されると神さまに赦され、愛されていることがわかるのです。

2 キリストはすべてのものを造られた

しかし、異なる教えを主張する人々は,その教えでコロサイ教会の人々を揺さぶりました。「イエスは、神さまに劣る存在である。私たちが救いを受けるには、イエスの働きでは足りない。」と語りました。そこで、パウロは、キリストであるイエスさまが完全な神であることを示そうとしました。一言でいうと、「キリストはすべてのものを造られた」といっています。
「御子にあって」 の「あって」 という言葉は、原語では、ἐν という言葉が用いられています。ἐν は~の中にという意味です。つまり,「見えるものも見えないものも、王座であれ主権であれ、 支配であれ権威であれ、」神の子キリストの御支配の中にあって造られたということです。
「万物は御子によって造られ、御子のために造られました。 」の御子によって,の「よって」は δια という言葉が使われています。これは,「通して」という意味です。この世にあるすべての物の中で神のキリストを通して造られないものは何一つない。この世にあるすべてのものは神の子キリストを通して造られたということです。
神のキリストは,すべてのものの前に存在しなければ,全てのものを造ることはできません。ですから,当然,「すべての造られたものより先に生まれた方です。御子は万物に先立って存在し、」 とあるように,神の子キリストは,全てのものより先に生まれ方形であり,すべてのものの前に存在しているのです

3 キリストとともに立つ私たち

17節の後半に,「万物は御子にあって成り立っています。」という御言葉があります。「成り立っています」の原語は「スニステーミ」です。(συνιστημι)「スネ」がともに、「イステーミ」が立つという意味です。つまり,「共に立つ」というのがもともとの意味なのです。ですから。この御言葉は,すべてのものが神の子キリストのうちにあり,キリストと共に立っているいう意味になります。私は、この万物に「私」「私の教会」を入れることができると思います。
私たちは,人生の中でつらい中を通ることがあるかもしれません。思うように行かないことも多々あります。人生の中で大きな失敗をしてしまうこともあるかもしれません。しかし、どんなにつらくて苦しい歩みでも,イエスさまが私と共に立っていてくださっています。すべては,そして、私の人生に意味が与えられます。イエス様が与えて下さいます。そこには,神さまのすばらしい壮大なご計画があります。私たち一人一人の存在もまた。壮大な神さまのご計画の一つなのです。
それは,イエス・キリストが神の子であり,神さまと同質のお方だからです。パウロが主張することが真実だからです。私たちは,このイエスさまをイエスさまのままに信じ,受け取り,神さまの壮大なご計画の中をイエス様とともに生きて行きたいと思います。イエス様の愛の中に留まり続けたいと思います。

(2022年7月24日 石原 俊一 兄)

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