敬虔な祈り(マタイの福音書6章5節~8節)

1 はじめに

主の祈りについてお話する前に、イエス様が、「偽善者の祈り」、「異邦人の祈り」を真似してはならないと警告なさった個所から、「敬虔な祈り」というテーマでお話をします。

2 神は祈りを求めておられる

「あなたがたの父は、あなたがたが求める前から、あなたがたに必要なものを知っておられるのです。(8)」とありますが、「なあんだ、それなら、お祈りなんてしなくてもいいじゃないか・・・」と早合点してはいけません。神様ご自身が私たちに祈りを求めておられます。信仰生活は、神様の前に、「信じます。」「罪を犯しました。おゆるし下さい。」と祈ってスタートします。そして、私たちは、ことあるごとに、祈ります。神様は、「苦難の日にわたしを呼べ(詩篇50:15)」、「絶えず祈れ(Ⅰテサロニケ5:17)」と語ります。とにかく、祈ることが大切です。クリスチャンは、呼吸をするように祈り、そこに、信仰の成長と祝福が伴います。

3 真似てはならない祈り方

真似てはならない祈り方があります。

① 偽善者の祈り

偽善者とは、演劇の役者を指す言葉です。習慣的祈りは、いつの間にか、「あの人は、敬虔な人ね」という人の評価を得るための祈りになってしまいます。イエス様は、それでは、人々の良い評判は得ることが出来ても、神様からの報いは頂くことが出来ないと断言されました。

② 異邦人の祈り

異邦人は、ユダヤ人のように、天地創造の唯一の神を知らず、偶像を拝む人々です。彼らは、自己中心で、自分の願いや思いを実現するために、偶像の神々に祈ります。その祈り方も、同じ言葉を呪文のように繰り返し、祈りの数が多いほどご利益があると信じています。しかし、天地創造の神様に、そんな風に祈ってよいはずがありません。

4 イエス様おすすめの祈り方

① 密室の祈り

だれも見ていないところ、邪魔の入らない密室での祈りましょう。イエス様も、しばしば、さびしい場所に朝早く出て行って祈られました。

② 隠れたところに見ておられる父を意識した祈り

隠れたところで見ておられる「あなたの父」を意識して祈りましょう。目には見えないけれども、私たちといつも共にいてくださる「天の父」「あなたの父」「私の父」に祈るのです。祈る対象が大切です。

③ 率直な祈り

求める前から必要を知ってい居られる「父」に祈るとは、隠し立てをせず、率直に祈れということです。

5 まとめ

①祈る対象は、「あなたの父」です。②祈る態度は、謙遜です。③私たちの祈りが聞かれるのは、私たちの熱心や、言葉数の多さによってではなく、神の豊かな恵みによって祈りを聞いていただけるとの確信を持って祈ることです。

(2022年8月28日 木田 惠嗣 師)

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