エジプト脱出と律法(申命記4章1~10節)

1 はじめに

アブラハムへの三つの約束は、エジプト脱出、律法の授与、約束の地での生活によって、実現に向かいます。神様が、アブラハムを通して世界を祝福しようとされたご計画を学びましょう。

2 エジプト脱出

アブラハムは、メソポタミア地方を離れ、神が示された地で生活を始めますが、孫のヤコブの時代に、一族は、飢饉のために、エジプトに逃れます。その地で、一族の人口は飛躍的に増え「大いなる国民」となりました。しかし、イスラエルの人々は、エジプトの奴隷として、毎日、厳しい労働に明け暮れることになりました。そこで、神は、モーセを遣わし、人々をエジプトから解放し、自由の民としてカナンの地に導きます。こうして、神の約束が一歩一歩、実現していきます。

3 律法が描く共同体

イスラエルの人々は、数百年の間、エジプトの奴隷として過ごしましたから、エジプトの文化や宗教の影響を強く受け、また、奴隷特有の被害者意識、依存性などがありました。そのため、神は、彼らに、人間本来のあり方を基本から教え、地のすべての民族を祝福することができるように整えるため律法が与えられました。

4 神を中心とする共同体

律法が、神を礼拝する共同体を目指していたことは明らかで

① 十戒の構造

前半は神への愛を、後半は隣人への愛を教えます。

② 宿営や行軍の隊列

幕屋を中心に宿営し、幕屋が先頭に立ちイスラエルを導きました。

③ 祭司制度と献げ物

きよい神との関係を正しく保つため、祭司制度と献げ物の規定が教えられました。

④ 祭り

神の大きな恵みを子孫にも伝えるため、祭りが定められました。

5 愛と正義の共同体

神がきよい愛のお方ですから、神の民もきよく、愛の実践をするよう教えられています。貧者の救済(申命記15:11)・司法・ビジネスにおける公正(16:19~20,25:13~15)・生活のあらゆる面での慈しみ(女性捕虜の取扱21:10~14、迷った家畜の取扱22:1~4、離婚22:13~21、奴隷の取扱23:15~16、奴隷や寄留者、家畜への配慮20:12など)

6 自然界を正しく治める共同体

律法には、自然界に対する配慮が教えられていました。七年に一度の安息年(出エジプト23:10)、五十年に一度のヨベルの年は、自然界への配慮があります。また、不必要な森林伐採も禁止(20:19)されました。

7 律法が約束した祝福

この律法を守るときに与えられる祝福も記されています。①約束の土地の所有(申命記4:1、11:8)。②約束の地での幸福と長命(申命記4:40、6:2~3、11:8~9)。③異邦人への証(出エジプト19:5~6、申命記4:5~8、26:18~19)。神様は、このような祝福を約束され、イスラエルの人々を通して全世界を祝福しようとされました。

(2024年1月28日 木田 惠嗣 師)

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