イエスさまに従う者の歩み(マタイの福音書16章24~27節)

1 自分を捨てイエスに従う。

イエスさまは、イエスさまに従うものは、「自分を捨てよ」といいます。自分とは、自分の考えや自分の思いのことです。私たちは、自分なりの考えや自分思いを持っています。○○が正しい。○○をしたい。○○が好きだなど人それぞれ異なる考えや思いを持っています。しかし、共通しているのは、だれでも、自分の思い通りにしたいという願いをもっていることです。神さまの御心と自分の思いは決して同じではありません。神さまは、自分の思いと別のことをしなさいをいうときがあります。そのとき、自分の考えや思いを捨てて、神さまの御心を選び取って行きなさいというのがイエスさまの言葉なのです。

2 自分の十字架を負って従う

イエスさまは続けて、自分の十字架を負いなさいといいます。十字架にはイエスさまの十字架と自分の十字架があります。イエスさまの十字架の意味の1つ目は、私たちが受けなければならない罪の罰をいっさい受けて下さったということです。イエスさまの十字架の意味の2つ目は、私たちに罪の赦しを与えて下さることです。イエスさまの十字架の意味の3つ目は、私たちにいのちを与えて下さるということです。私たちのこの肉体は罪故に滅びなければなりません。しかし、イエスさまは、私たちが滅びないように、新しいいのちを与えて下さいます。わたしたちは肉体は死にますが、イエスさまと同じように復活のいのちが与えられるのです。
自分の十字架とイエスさまの十字架の意味と対応します。自分の十字架の一つ目は、イエスさまに自分の罪をつけることです。具体的に、「私にはこの罪があります」とその罪を十字架の場所に置いていくことです。自分の十字架の2つめは、イエスさまの与えてくださる赦しをいただくことです。自分の十字架の3つめは、イエスさまのいのちを与えていただくことです。
自分の十字架を負うことは、何か苦しいこと、大変なことのように思います。しかし、そうではありません。自分の十字架を負うことは、イエスさまの赦しをいただき、イエスさまのいのちをいただくことです。それは、自分の肉に従ってがんばって生きていたときの不安や不満、悲しさ、さみしさのすべてをイエスさまに引き受けていただくことです。そして、イエスさまのいのちと平安をいただくという本当に幸いなことなのです。

3 自分を捨て、自分の十字架を負う理由

イエスさまは、自分を捨て、自分の十字架を負う3つの理由を示します。このことがどれだけ大切なのかということを示します。
1つ目の理由が25節です。自分のいのちである自分の古い肉、罪の性質はどこまでも自分本位です。結局思い通りにいかないというのが私達の実態です。しかも、やがて、古い肉は滅びます。死とともに失われてしまいます。だから、それを失うのです。しかし、わたしのためにいのちを失う者とは、自分の古いいのちを捨てるものです。自分の罪を十字架につけるものです。すると、その者はイエスさまのいのちをいただくことができます。それを見出すことができます。
2つめの理由が26節です。たとえ、この世でうまくいったとしても、自分のいのちを失ったら何の益があるでしょう。死とともに私達は、古い肉、自分のいのちを失います。であれば、たとえこの世で自分の思い通りになっても何の益にもならないということです。
3つめの理由が、27節です。イエスさまが再びこの世界に来られるときです。そのときは、イエスさまが神さまの栄光をもって、御使いたちとともに来られます。イエスさまのいのちをいただいた者は報いを受けます。それは、新しい体を与えられ神の国入れられるということです。。それは、この世で与えられる以上の祝福です。

4 日々十字架を負え

ルカの福音書には、自分の十字架を負うということに「日々」という言葉が付け加えられています。「日々自分の十字架を負って、わたしに従って来なさい。」というのです。 それは、まだ、この世で生きている私たちには、肉なる自分、古い罪の性質の自分が残っているからです。日々、神さまの御心と異なる思いがやってきます。自分の欲を満たしたい。人が赦せない。人から認められ栄光を表したい。人を自分の思い通りに動かしたい。など、その思いはさまざまです。あるときは、こんな罪人の私は赦されていないのではないか、イエスさまのいのちはわたしにはないのではなかと思ってしまいます。イエスに従う者クリスチャンは、日々その肉の思いを、罪の性質を十字架につけていく歩みです。そして、日々、自分がそれでも赦されていること、新しいいのちをいただいていることを確認する歩みなのです。その先に、神さまの国入れていただくというすばらしい報いがあります。

(2024年2月11日 石原 俊一 兄)

 

 

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